千葉県市川市本八幡の刑事事件事情|実は殺人も発生している!?
この記事では、千葉県市川市(本八幡)の刑事事件の状況について解説いたします。
千葉県市川市を管轄する警察署は市川警察署と行徳警察署です。行徳警察署は市川市の行徳地域を管轄し、それ以外の地域は市川警察署の管轄となります。
このコラムの目次
1.市川警察署管内の犯罪発生状況
まず、7月末時点での平成30年の市川警察署管内の犯罪発生状況を、平成29年の同時期の数値と比較しながら見ていきます。
なお、平成29年のデータは確定値ですが、平成30年のデータは暫定値となっており、今後多少の変動が生じる可能性があります。
(1) 凶悪犯
殺人、強盗などの凶悪犯の発生件数は9件で、平成29年の同時期と比べると横ばいでした。内訳は殺人が1件、強盗が3件、放火が3件、強制性交等が2件でした。
強盗は3件減少していますが、平成29年には発生していなかった殺人事件が1件増加しているほか、平成29年は1件ずつしか発生していなかった放火、強制性交等の数が増加しました。
このように、市川市においては重大な凶悪犯が一定数発生しています。
なお、平成29年に施行された刑法の改正により「強姦罪」は「強制性交罪」と呼ばれることになりました。
(2) 粗暴犯
暴行、傷害などの粗暴犯の発生件数は79件で、平成29年の同時期より7件減少しました。内訳をみると傷害が39件でもっとも多く、暴行が36件、脅迫が3件と続いています。
暴行が2件増加したのを除けば、粗暴犯の件数は全体的に減少しています。
(3) 窃盗犯
窃盗犯のうち、空き巣、忍込みなどの侵入犯は空き巣が105件ともっとも多く、忍込みが12件、事務所荒しと出店荒しがそれぞれ4件、その他の侵入犯が24件でした。
平成29年の同時期と比べると忍込み、出店荒しなどは減少していますが、空き巣は13件増加しています。空き巣や忍込みは犯人と鉢合わせると強盗に発展することもあるため、夜間や外出時には戸締りを徹底するようにしましょう。
窃盗犯のうち、自転車盗、ひったくりなどの非侵入犯は自転車盗が358件ともっとも多く発生しています。自転車盗は平成29年の同時期と比べると159件と大幅に減少しているほか、車上狙い、オートバイ盗、自動車盗なども減少しており、市川警察署による取り締まりの成果が出ているといえそうです。
なお、侵入犯と非侵入犯を合わせた窃盗犯の合計は、平成30年は7月末までに932件、平成29年は同時期までに1,184件が発生しており、前年同時期で252件減少しました。
(4) 市川市の刑事事件統計まとめ
全ての犯罪類型を合計した総数は、平成30年が7月末時点で1278件、平成29年が同時期で1,547件、結果として269件減少しました。
これらのデータから、市川市の全体として大幅に減少する傾向にあることがわかります。
刑事犯罪の減少は全国的な傾向と一致しており、背景には防犯カメラの設置の増加や警察署による取り締まりの強化があると考えられます。
2.行徳警察署管内の犯罪発生状況
次に、7月末時点での平成30年の行徳警察署管内の犯罪発生状況について解説します。
(1) 凶悪犯
平成30年7月の時点で、強盗が2件、放火が1件の合計3件の凶悪犯が発生しています。
殺人と強制性交等は0件でした。昨年の同時期には殺人が1件、強盗が2件、強制性交等が4件で合計7件の凶悪犯が発生していましたので、4件減少しました。
(2) 粗暴犯
粗暴犯は、傷害がもっとも多く17件、続いて暴行が10件で、脅迫と恐喝が1件ずつ発生しており、合計で29件でした。
昨年の同時期には35件発生しており、6件の減少となっています。
(3) 窃盗犯
窃盗犯のうち侵入犯は、空き巣が30件、出店荒しが2件、その他侵入犯が6件発生しています。昨年同時期の空き巣の件数は23件でしたので、市川警察署管内と同様に空き巣が増加しています。
窃盗犯のうち非侵入犯は、自転車盗が213件、車上狙いが28件、オートバイ盗が17件、部品狙いが14件でした。昨年は自転車盗が252件、車上狙いが20件、オートバイ盗が18件、部品狙いが17件でしたので、全体的に減少しているものの、車上狙いの被害が増加しています。
車を離れるときは短時間でも必ずキーを抜きドアロックをするようにし、貴重品を車内や自転車の前カゴ盗に置きっぱなしにしないようにしましょう。
侵入犯、非侵入犯を合わせた窃盗犯の数は、439件で、昨年の496件に比べて57件減少しています。
(4) 市川市の犯罪発生状況まとめ
行徳警察署管内の刑法犯の総数をみると、昨年が673件だったのに対し、今年は584件で89件減少しており、市川市と同様に減少の傾向にあります。
しかし、空き巣や車上荒らしなど一般の住民をターゲットにした犯罪が増加していますので、戸締りなどには引き続き注意が必要といえるでしょう。
3.家族や知人が逮捕されたら
(1) 刑事事件は身近な存在
このように、市川市内では7月末の時点で1,700件以上もの犯罪が発生しています。
多くの人は、「まさか自分が犯罪の被害にあうとはないだろう」と考えていますが、犯罪はいつ自分の身に降りかかってくるかわかりませんので、日ごろから防犯対策を怠らないようにする必要があります。
自分が犯罪の被害にあうことをイメージしたことがある方が少ないのと同じように、「自分が逮捕される」あるいは「自分の配偶者、子ども、親、恋人、友人が逮捕される」ということも想像したことがないかもしれません。
日本では年間に約24万人もの人が刑法犯で検挙されています。犯罪被害が他人事ではないのと同じように、自分の周りの人が突然身柄を拘束されたとしてもけしておかしくはないのです。
逮捕されたときには、一刻も早く弁護士に対応を依頼するようにしましょう。早期の釈放を実現するためには逮捕直後の対応が非常に重要です。
(2) 逮捕されたらどうなる?
では、もし逮捕されるとどうなるのでしょうか。
逮捕されると、通常は警察署のなかの留置場に身柄を拘束され、外に出たり、外部の人と自由に連絡を取ったりすることができなくなります。
逮捕されると、まずは警察による取り調べが行われます。逮捕から48時間以内に検察へ送検され、そこから24時間以内に勾留をするか判断がなされます。
軽微な犯罪であれば微罪処分として1、2時間で身柄を解放されることもありますが、検察官が身柄拘束を請求し、裁判官がこれを許可すると、その後最長で20日間勾留が続きます。
この間、警察官や検察官による取り調べや、家宅捜索、現場における実況見分、事件関係者への取り調べなどが行われます。
身柄を拘束している間、接見等禁止の決定が出ていなければ、家族や友人は留置場内の施設で接見(面会)をすることができます。弁護士は接見等禁止の決定が出ていても接見をすることができますので、接見等禁止の決定が出ている場合は、弁護士に伝言を頼むことができます。
最長20日間の勾留が終わると、検察官が起訴をするかどうかの判断をします。ここで不起訴となれば釈放されることができますが、起訴された場合は、保釈されない限り刑事裁判が終わるまで身柄の拘束が続きます。
そして刑事裁判で有罪となり執行猶予のない判決が出れば、そのまま刑務所に入ることになります。
(3) 刑事事件はスピード勝負
このように、刑事事件では逮捕直後の約3週間にいかに手を打てるかが重要です。
そして、逮捕された本人や家族が自ら警察や検察に対し弁護活動を行うことはほとんど不可能ですので、できるだけ早く弁護士に依頼するようにしてください。
4.市川市本八幡周辺の警察署、裁判所の連絡先
最後に、市川市を管轄する市川警察署、行徳警察署、そして千葉地方警察署の連絡先をご紹介します。
市川警察署
〒272-0015 千葉県市川市鬼高4-4-1
047-370-0110
管轄地域
市川市の内 行徳警察署の管轄区域を除く区域
行徳警察署
〒272-012 千葉県市川市塩浜3-10-18
047-397-0110
管轄地域
市川市の内相之川1~4丁目、新井1~3丁目、伊勢宿、入船、押切、欠真間1・2丁目、加藤新田、河原、香取1・2丁目、行徳駅前1~4丁目、幸1・2丁目、塩浜1~4丁目、塩焼1~5丁目、島尻、下新宿、下妙典、末広1・2丁目、関ヶ島、高浜町、宝1・2丁目、千鳥町、富浜1~3丁目、新浜1~3丁目、日之出、広尾1・2丁目、福栄1~4丁目、本行徳、本塩、湊、湊新田、湊新田1・2丁目、南行徳1~4丁目、妙典1~6丁目
千葉地方警察署
〒260-0013 千葉県千葉市中央区中央4-11-27
043-222-0165
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